彰国社

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福祉のまちづくりの検証

その現状と明日への提案

日本福祉のまちづくり学会 編

A5・256頁

定価2,750円(本体2,500円+税)

ISBN:978-4-395-02108-6

2013年10月

本書は、建築、土木、福祉などの専門分野という垣根(バリア)を取り払い結集した、日本福祉のまちづくり学会のメンバーによって福祉のまちづくりの現在を検証する。
ここでいう「福祉」とは、障害の有無、高齢者であるか否か、大人であるか子どもであるかを問わず、すべての人を指し示す。したがって、「福祉のまちづくり」とは、いかなる人も排除しないまちづくりのことである。特に、障害者、高齢者、子どもの視点から、これからのまちづくりの課題を浮き彫りにする。

[目次]
序 いま、福祉のまちづくりとは何か/髙橋儀平
Ⅰ章 二つの大震災から見た福祉のまちづくりの検証
スコープ/大森宣暁
1 災害弱者はどうだったか
❶ 高齢者の場合
その1 阪神・淡路大震災にそくして/田中直人
その2 東日本大震災にそくして/狩野徹
❷ 障害者の場合
その1 くらしと住まい/野口祐子
その2 移動と交通/柳原崇男
❸ 子どもの場合
災害発生・復興と子ども支援/山本克彦
2 災害に強いまちづくりはできるのか
事前準備と地域防災計画の課題/秋山哲男

Ⅱ章 住まいとくらしの検証
スコープ/蓑輪裕子
1 居場所と施設の間をどうつなぐか
❶ 高齢者の場合
高齢者の住まいと暮らし/糟谷佐紀・神吉優美
❷ 障害者の場合
障害者にとっての住まいのかたち/松田雄二
❸ 子どもの場合
社会の中に子育ち・子育てを位置づける/長谷川万由美
2 新たな居場所づくりへ
ホームレスの人々の住まいと暮らしの問題/阪東美智子

Ⅲ章 移動・公共施設・情報環境の検証
スコープ/江守央
1 移動・交通
空間連携の視点/横山哲
2 交通施設
バリアフリー法施行後の新たな課題/澤田大輔
3 公共施設
公共施設の「公共」とは何か/八藤後猛
4 情報・コミュニケーション環境
ハードの整備と人材育成/中野泰志

Ⅳ章 福祉のまちづくりの手法と方法の検証
スコープ/長谷川万由美
1 自治会・町内会と福祉のまちづくり
地域型組織と公共の役割/山本美香
2 NPO活動と福祉のまちづくり
NPO活動への期待と直面する課題/髙橋儀平
3 当事者参加と福祉のまちづくり
基本的人権としてのバリアフリー/今西正義
4 行政と福祉のまちづくり
地域連携の仕掛けづくり/長野博一

Ⅴ章 法制度と仕組みの検証
スコープ/八藤後猛
1 地域福祉計画と福祉のまちづくり
私が支える地域は私を支える地域/菱沼幹男
2 法制度の現状と課題
❶ 建築
継続的レベルアップの仕組み/佐藤克志
❷ バリアフリー法と道路・交通
法制度における当事者参画の仕組み/山田稔
❸ 鉄道、バス、タクシー等
交通バリアフリー法以降の展開/鎌田実

結び これからの福祉のまちづくり/野村歡+三星昭宏+小山聡子
対談を終えて/小山聡子
付録❶ 会員アンケートに見る福祉のまちづくり/蓑輪裕子
付録❷ 年表福祉のまちづくり
索引

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