目 次


まえがき

第1章 デンマーク人ヨーン・ウツソン
     造船所の息子に生まれて
     古代文明から新しい造形言語へ


第2章 設計競技入選案
     単純性による勝利
     モノリシックな基壇
     オーディトリアムとステージタワー
     馬か雄牛か
     膜構造によるルーフ案
     サーリネンのシェル構造へのアプローチ
     ウツソンのジオメトリーへの志向


第3章 ヘレベックのティータイム
     白鳥の湖に面したウツソン事務所
     完全主義者のアプローチ
     オヴ・アラップのケーキ切り
     シドニーからの不意の訪問者


第4章 「レッドブック」スキーム
     世界的構造家 オヴ・アラップ
     コンサルタントのチームの編成
     基壇の平面計画
     初期のホールのデザイン
     シェル屋根のジオメトリー
     レッドブックの内容
     新しい実験劇場の基本設計
     オクトーバースキームによる基壇部の確定


第5章 初期のコラボレーション
     建築・構造チームの理想的な協力関係
     コンコース梁の優雅な曲線
     プレストレストコンクリートの採用


第6章 起工式の銘板
     ホール中心軸の交点
     デンマーク人の職人芸シドニーへ飛ぶ
     フルサイズのケーキを囲んで
     カール首相の不意の逝去
     記念の品々を求めて
     グリッドシステムと座標の原点


第7章 膜構造からリブ構造へ
     エッジ・ビームのないシェル
     三重苦のシェル屋根
     卵の殻か扇子か
     不運のルーバーウォール案
     アームとアラップの新しい提案
     ズンツ・チームによる発展
     リブ案を選択したウツソン


第8章 天才の一撃
     曲面にタイルをどう張るか
     暗闇の中の稲妻
     天国への階段


第9章 球面屋根の設計
     ジオメトリーの確定
     安定架構としてのサイドシェルアーチ
     ねじれ面のよる区切りづけ
     標準化されたメインシェルのリブとその断面
     ペデスタルとタイビーム
     脊椎に似たリッジビーム
     屋根の構造解析とエンジニアたち
     屋根構造計画案の発展
     二人の偉大なデンマーク人の役割分担


第10章 光り輝くタイルの球面
    繰り返しのパターン
    二種の色とテクスチュア
    無数の連立方程式を解く
    タイルリッドと取付け金具の設計
    雪の中の最後のミーティング


第11章 シェル屋根工事の進行
    オペラビルダーの入来
    フランス製タワークレーンの導入
    エレクションアーチの発明
    プレキャスト部材の生産
    プレキャスト部材の組み立て
    リブ全体のプレストレス導入
    横方向の接続による耐久性の向上
    鉛のシートによる防水設計と工事
    ラウンジおよびバーエリアの仕上り
    苦労した人たちへの賛辞


    写真

第12章 機能から象徴へ
    フォーカルポイントの創造
    ウツソン案の機能的シンボリズム
    音楽的な構成とゴシックの伝統
    ホール中心線の視覚的な意味
    フォーカルポイントとしての白
    オーストラリアのシンボルとして


第13章 ホールの設計
    白く砕ける波のモチーフ
    コンヴァーティブルホールのデザイン原理
    ブナの木の下のスペース
    ホール大型模型の展示
    切子面デザインの進展
    圧力に屈したウツソン
    多目的ホールへの転換
    空気容積の重要性
    オーケストラメンバーの聴き合い
    迷路からの脱出


第14章 悲劇の渦の中で
    創造者を失ったオペラハウス
    「プログラムの見直し」と題された書類
    空虚な髑髏となったシェルA2
    先に出されていた結論
    格下げされたオペラ劇場
    コンヴァーティブルホールの可能性
    オーチャードホールにおける実用性の検証
    第3期工事の完成と開館式


第15章 夢のあとに
    ウツソンの苦闘の軌跡
    未完に終わった主題
    聖域をあとにして
    失われた一貫性の悲劇
    半成の傑作


    写真

あとがき

謝辞およびクレジット
本分索引
図版索引
用語解説
付録・1999年現在のインテリア