彰国社

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建築の地層

磯崎新 著

A5・504頁

定価7,348円(本体6,680円+税)

ISBN:978-4-395-00084-5

1979年01月

建築家および建築をとりまく分野で活躍している芸術家たちについて、1970年以後に書かれた論稿を集積した、興味深い作家論集である。

[目次]
アブラハム     不可能性の住居
荒川修作      マッドサイエンティスト
石元泰博      背後のアニマに肉薄する眼
          創造的な宇宙の可視化
伊藤ていじ     書と建築空間
ヴェンチューリ   スーパーグラフィック、あるいは曖昧性の彼方へ
ウッツォン     構造表現主義の墓碑銘
エーゲ海      非透明性の空間
大岡信       融通無碍の人
岡崎和郎      「ひさし」のサプルメント
ガウディ      トポロジー変換された組積造
          合理主義者ガウディ
          家具のレトリック
カーン       建築家の死にざま
クック       緑の道化師
          幻想のドローイング
倉俣史朗      観念の、妖しい、力業
          椅子という暗喩
グリフィン     建築家グリフィンのこと
剣持勇       近代デザインの終焉
コワルスキー    科学と技術の「関連性」の例証としての芸術または建築
サン・フローリアン 気狂いテクノロジストの夢
篠山紀信      家の記号学
          パリという肉体に刻まれた「都市の時間」
シュペーア     テクノロジー・芸術・体制
ジョンソン     現代のトリック・スター
白井晟一      凍結した時間のさなかに裸形の概念と向い合せながら
          一瞬の選択に全存在を賭けることによって組み立てられた
          《晟一好み》の成立と現代建築のなかでのマニエリスト的発想の意味
          破砕した断面をつなぐ眼
シルクロード    「陰画」の都市
          「実在」した西方浄土
杉浦康平      手法の永久運動
鈴木忠志      様式の廃墟のうえにうまれるもの
鈴木博之      むしろ、イデオロギーの書として
スターリング    マチエールがささえる空間
瀧口修造      追悼
立石・タイガー   見ることの制度への遠犯
チュミ       非合理的合理主義者
デュシャン     作品の置かれる位置
          曲線の製法
東松照明      「家」
ピエトラ      異議申し立ての記号学
ピラネージ     独断的考古学者・失敗した建築家
          幻視の建築家
二川幸夫      空からの視覚
          二川幸夫の建築写真とその出版活動
フラー       表現の構造について
ウィトゲンシュタイン
ロディア
フランシス     サム・フランシスの白
ベーシェ      終末の図像化
ヘロン       虚像の幻術師
ホライン      今日、デザインとは
堀口捨己      様式の併立
          土地の精霊との交信
          庭のスケール
ポロック      キャンバスが大きい
マイヤー      白のリリシズム
          比較批評
槇文彦       相対的施行者の眼
宮内康 宮内嘉久  ラディカリズムのスタイル
宮川淳       墓石―宮川淳のために
三宅一生      野生の思考
          衣服への根源的な問いかけ
メンディーニ    物体の記号学的批判
毛沢東       中国の現代建築
山口昌男      中心の闇を透視する
山田脩二      いまさら広場なんて
          間の異変
ライト       フランク・ロイド・ライトの空間
ル・コルビュジエ  海のエロス
          底知れぬテクスト
          ル・コルビュジエに関する七つの断章
レイ        マン・レイと蜘蛛の巣

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