
ウッツォンの窓の家
マヨルカ島の《キャン・リス》をめぐる断章
和田菜穂子・山田新治郎 著
A5・144頁
定価2,750円(本体2,500円+税)
ISBN:978-4-395-32136-0
2019年06月
ウッツォンは<シドニー・オペラハウス>の設計者として著名だが、彼の真面目は、その挫折後に愛する家族のために建てた<キャン・リス>にある。著者は、この家に3週間滞在し、ウッツォンの目線の位置に自らを置き、彼が「窓の向こうの世界」に見ていたものを文章と写真でたどっていく。
[目次]
はじめに 小さな家 大きな夢
第1部 ウッツォンの小さな実験住宅《キャン・リス》
0 はじまりは「孔」
1 《キャン・リス》とは
光あふれるマヨルカ島へ /《キャン・リス》の建物配置
2 窓の家
海を眺める5 つのスクリーン リビングの窓/樹々との対話 寝室の窓
column 窓のディテール
3 光の家
ひとすじの光が時を告げる/もうひとつの影絵の物語/
穿たれた孔 エントランスホールに浮かぶ三日月
column 「動く素材」 風、水、太陽をあやつる
北欧の光と絵画 ハンマースホイの静謐な室内と陽光
4 大地の家
石の舞台 中庭/高見の台 プラトーとプラットフォーム
column 石の声、職人の声
5 風の家
風を感じる場 固定された椅子/風雨にさらされた実験の場 半月の孔
column 風も視線も通り抜ける 路地空間
6 扉の家
扉の向こう側 /扉の多い家 /キッチンの扉
column 不在の存在 ハンマースホイの気配を感じる室内
第2部 ウッツォンとは
ウッツォンの生涯
主要作品
1 ヘレベックの自邸/2 ミッデルボー邸/3 キンゴー・テラスハウス/
4 シドニー・オペラハウス/5 バウスヴェア教会/6 ウッツォン・センター
付録 実測寸法/主な作品/略歴/図版出典、参考文献
おわりに 小さな幸福 大きな友情
2度目のウッツォン
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