本書は、従来の排水システムが持つ制約や課題の多くをクリアできる「拡張排水システム」によって、これまで無理と思われてきた場所・場面での排水設計が可能になり、常識に縛られずに建築空間をつくることができる技術書である。聞き取り調査をもとにまとめた「排水設備で困った事例」の要求を解決するアイデアで、意匠設計の自由度を広げた。

［目次］
第1章　拡張排水システムの特徴
　1.1 従来排水システムの特徴と設計基準
　1.2 拡張排水システムの概要

第2章　拡張排水システムの設計アドバンテージ
　2.1 排水設備に求められている課題
　2.2 拡張排水システムの適用による改善のイメージ

第3章　小型圧送排水システム
　3.1 概要
　　3.1.1 これまでのシステムとの違い
　　3.1.2 圧送排水装置の分類
　　3.1.3 採用実績
　3.2 一体型
　　3.2.1 概要
　　3.2.2 設計法
　　3.2.3 設計例
　3.3 ユニット型（大便器・雑排水器具用）
　　3.3.1 概要
　　3.3.2 設計法
　　3.3.3 設計例

第4章　真空排水システム
　4.1 概要
　　4.1.1 システム構成・基本動作
　4.2 設計法
　　4.2.1 真空排水システムの適合性確認
　　4.2.2 真空ユニットの設計
　　4.2.3 検知ますユニットの設計
　　4.2.4 真空管路の設計
　　4.2.5 システム制御・非常時対応・保守管理
　4.3 設計例

第5章　サイホン雨水排水システム
　5.1 概要
　　5.1.1 これまでのシステムとの違い
　　5.1.2 設置メリット
　　5.1.3 サイホン雨水排水システムの分類と適用
　5.2 ルーフドレン方式
　　5.2.1 システム構成
　　5.2.2 設計法
　　5.2.3 設計例
　5.3 軒樋方式
　　5.3.1 システム構成
　　5.3.2 設計法
　　5.3.3 設計例　

第6章　サイホン雑排水システム
　6.1 概要
　　6.1.1 これまでのシステムとの違い
　　6.1.2 分類
　6.2 直接排水
　6.3 基本方式（台所・洗面器）
　　6.3.1 概要
　　6.3.2 設計法
　　6.3.3 設計例
　6.4 調整槽方式（洗濯・浴槽流し）
　　6.4.1 概要
　　6.4.2 設計法
　　6.4.3 設計例
　6.5 間接排水（洗濯機）
　　6.5.1 概要
　　6.5.2 対象用途とメリット
　　6.5.3 設計法
　　6.5.4 設計例
　6.6 メンテナンス　

第7章　自封トラップ
　7.1 概要
　7.2 構造と機能
　7.3 採用例