
都市防災がわかる本
防災リスク管理研究会 編
A5・200頁
定価3,080円(本体2,800円+税)
ISBN:978-4-395-32182-7
2022年10月
地震や火災、台風などの災害は、私たちの生活を脅かす。
この本では、災害による国土の被害拡大の性質や、建築物の避難安全に関する調査、火災拡大の予防技術といった概要を俯瞰でき、災害が起きたときにどう対応するかだけでなく、災害を未然に防ぐことを考えたり、起こったときの対策を、建築と土木の分野から取り組めるものとする。
[目次]
序 都市防災とはなにか
1 近年の都市防災を振り返る/2 エリアと時系列でとらえる都市防災
Ⅰ 地震災害をとらえ理解する
地震はなぜ起こるのか?
1 国内で発生した3つの大震災と被害地震/2 地震発生のメカニズム/3 震源断層のすべり破壊と地震波の発生/4 数式で表す地震の理論/5 地震の揺れの大きさ/6 地盤構造と地震の揺れ/7 地震動のタイプと構造物の応答/8 大地震と建築の耐震基準
RC造建物にどのような影響を与えるか?
9 構造物のシミュレーション技術/10 地震によるRC造建物の破壊/11 RC造建物の耐震設計/12 RC造建物の耐震性
木造建物にどのような影響を与えるか?
13 地震による木造建物の破壊/14 木造建物の耐震性/15 伝統木造と大規模木造の耐震性
鉄骨造建物にどのような影響を与えるか?
16 地震による鉄骨造建物の破壊/17 鉄骨造建物の耐震性/18 超高層建物の耐震設計
土木構造物にどのような影響を与えるか?
19 土木構造物の地震被害/20 土構造物の地震被害/21 地震による地盤災害/22 液状化のメカニズム
Ⅱ 多様な災害をとらえ対策を立てる
津波にどう対応するか?
1 津波の被害/2 津波発生のメカニズム/3 津波対策と津波避難施設/4 津波に強い施設
水災害にどう対応するか?
5 水災害の被害/6 水災害発生のメカニズム/7 災害に強い堤防
土砂・地盤災害にどう対応するか?
8 地盤災害の被害事例と発生の仕組み/9 地盤災害に強い施設/10 土砂災害の危険性が高い地域
風災害にどう対応するか?
11 風災害の被害/12 風災害発生のメカニズム/13 風荷重の大きさと構造物への被害/14 風災害への対策
火災にどう対応するか?
15 建築防災計画と考え方/16 建築物内の火災の進展/17 多様な建築空間と火災安全対策/18 建築物の火災制圧の考え方/19 建築物の避難計画の考え方
Ⅲ 災害を逃れ避難する
発災時:どのように避難するか?
1 災害時の道路ネットワーク/2 災害時の鉄道ネットワーク /3 観測システムによる道路状態の把握/4 災害時におけるドライバーの行動
発災後:どこに身を寄せるか?
5 公的な避難所/6 避難所の運営と課題/7 空間の機能と設備から見た円滑な避難所運営/8 避難所に頼らない避難生活
復興期:仮設住宅をどう建てるか?
9 応急仮設住宅/10 仮設住宅の事例とアイデア
Ⅳ これから起こる災害にそなえる
地震から構造物をどう守るか?
1 耐震改修/2 木造建物の耐震技術/3 免震・制震による耐震効果/4 地盤の液状化対策/5 土木構造物の異常検知/6 地震後の建物健全性/7 都市機能を守る耐震設計
都市の構造物をどう守るか?
8 建築材料の長寿命化/9 コンクリート構造の維持管理 /10 RC構造物の継続使用
人々の生活をどう守るか?
11 ハザードマップのつくり方/12 災害に強い学校建築(陸前高田市立高田東中学校)/13 災害に強い道路計画/14 ライフラインからの自立/15 太陽エネルギーの活用/16 水の確保と活用
災害にどうそなえるか?
17 防災グッズ /18 避難訓練のすすめ/19 地域の災害時自活力
おわりに これからの防災に向けて
テーマ1 大学における防災教育・研究のあり方 170
テーマ2 防災にかかわる技術開発とコスト、経済のとらえ方 176
テーマ3 建築・土木の連携、地域との連携の進め方
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