ディテール 2007年7月号
173号(2007年夏季号)
鉄骨造の住まい
A4変・128頁
定価2,357円(本体2,143円+税)
品切れ
2007年07月
■特集
鉄骨造の住まい ―小屋組と軸組のディテール
今日では、住まいをつくる構造の種類は、木造、コンクリート造、鉄骨造の3種が大きなウエイトを占めている。なかでも、鉄骨造はほか農構造には真似のできない特有な空間をつくりだすことができる。これまでに設計された、印象深く記憶にとどまる住まいをよく見ると、これは鉄骨造ゆえに可能となった、と理解できるものも多い。そこでは、従来の柱。梁をがっしり固める構造だけではなく、鋼材の秘めた可能性を現実のものとする幾つかの新しい試みもなされている。この特集は、住まいの空間を鋼材によって形づくる骨組の構造ディテール集である。おもに、壁と屋根の接合部、壁と基礎への固定法の2点に焦点をあわせて、そのディテールを紹介する。
[巻頭論文]
’90年以降の鉄骨造建築 ―西沢立衛
[事例]
1 スリットから光を呼吸する
光格子の家/葉デザイン事務所
2 アーバン・スチール・ハウスが佇む
K邸/千葉学建築計画事務所
3 鋼板外皮と長大ビームの構え
Float House/木村博昭+ケイズアーキテクツ
4 和らいで鋼の骨組を包む
ヨウキ/城戸崎和佐建築設計事務所
5 スチールトラスで架構を浮かす
PLATFORMⅡ/妹島和世建築設計事務所
6 鉄骨フレームがリズムを刻む
緑丘の家/遠藤剛生建築設計事務所
7 16mm鉄板の骨組をつくる
森山邸/西沢立衛建築設計事務所
8 切妻をH形鋼で支える
長居の家/空間工房・丹田悦雄
9 無垢の細柱で内・外を連続させる
壁のない家/坂茂建築設計
■特別企画
離散する運動のディテール ―「空洞3部作」の行方
設計:鈴木了二建築計画事務所 クリティーク:赤坂喜顕、青木淳、古谷誠章
[巻頭論文]
「ディテール・モデル」に関する幾つかの考察 ―鈴木了二
物質試行42 池田山の住宅
物質試行45 神宮前の住宅
物質試行48 NFFLATS 西麻布の住宅
■連載
・内田祥哉 三題噺
第8話 「カーン・バー」「本建築」「ぼろぼろ」
・教えて!ディテール―現場に学ぶ“転ばぬ先の杖”
第6回 地下階の納まり③ ―山崎正嗣
・「マド」の思想-名住宅を原図で読む
第11回 箱の家(設計:難波和彦) ―古谷誠章
・建築アーカイブズ
第9回 建築アーカイブの可能性をめぐって―日本建築学会「建築アーカイブズ小委員会」公開委員会 ―倉方俊輔
■新コラム
・ディテールの世界風景 巨匠、故郷へ帰る―中国・蘇州:安田幸一
■コラム
・ディテールの種子 ディテールと行儀:野田俊太郎
・納まり-「基本のき」 階段の寸法設計:真鍋恒博
・世界遺産のディテール 神の住む山々の世界遺産:杉本賢司
■今日のディテール
・「やじろべえ」に関わる四つのディテール
清水建設技術研究所 安全安震館/高橋てい(青に光)一/SFS・21+清水建設
・名人階段
清水建設技術研究所 安全安震館/高橋てい(青に光)一/SFS・21+清水建設
・方位によって異なるカーテンウォールファサード
大日本印刷 DNP五反田ビル/日本設計
・格子梁十字型照明オフィス
大日本印刷 DNP五反田ビル/日本設計
・大理石合わせガラスの光壁が際立つオフィスロビー
興和南青山ビル/日本設計
・格子状外フレームのガラスファサード
川本製作所東京ビル/日建設計
・光と温熱コントロールが行き届いたアトリウム
ジーシー研究所/KAJIMA DESIGN
・木製サッシュにビルトインされたベンチレータ
M’s GARDEN/棚橋廣夫+エーディーネットワーク建築研究所
・GRCパネルでつくり出す軽快な中庭のランドスケープ
龍谷大学深草キャンパス修景計画/飯田善彦建築工房
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