彰国社

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住宅の設計監理 50の心得

若き建築家・法律家に贈る

住宅の設計監理研究会 編著

四六・186頁

定価2,096円(本体1,905円+税)

ISBN:978-4-395-01217-6

2011年12月

転ばぬ先の杖。主に住宅の設計と監理をする建築家が陥りやすいトラブルとトラブル回避のポイントを、50のケースをあげて説明。法律に弱い建築家が建築主との争いを予め避けるための必読書。

『神戸新聞』2011年12月24日号(新聞記事PDFはこちら)で取り上げられました!

[目次]
はじめに
用語の意味

建築主とのかかわりにおける心得
01 食い逃げは許すまじ 知的生産は無償ではないと知らしめよう
02 水戸黄門の印寵 工事監理ガイドラインが一人歩きする
03 『秘書が・:』は通用しない 所員のやったことも建築家の責任
04 千里の道も一歩から 信頼は、監理記録と報告の積重ね
05 『施主』はもう絶滅した 施主から建築主に変わった
06 『おまかせ』でいいのは寿司屋だけ 建築主が品質を決める
07 白紙委任はあり得ない 建築家の裁量は無限ではない
08 八つ当たり 工務店が倒産したら、クレームは工事監理者に向かう
09 素人だからわからない? 理解する努力を促すのも仕事のうち
10 NOが言える建築家 建築主に「できない」 を言えない建築家の末路
11 よっ、大棟梁! 工事現場ではあくまでも工務店が主役
12 工事監理者は専制君主? 監理者が踏み込めない工務店の領分
13 設計は言い訳の積重ね? プ口だからできる説明を記録に残す
14 天然素材は要注意 材料を決定する前にデメリットの説明を
15 坊主憎けりゃ袈裟までも すべてを不満の種にしかねない雨漏りへの対応
16 待て!話せばわかる 工事中の設計変更は要注意
17 『ええもん安い』はCMだけ 予算オーバーの設計は契約違反?
18 見果てぬ夢―The Impossible Dream― 建築主の要望を超えた価値を持つ建築が生まれるとき
19 『お金じゃないよ』と言いたいけれど 工事監理報酬と責任は比例しない
20 建築主の甘いささやき 安易な妥協は命取り
21 ハンコをつかない勇気 依頼された仕事を断るのも選択肢

施工者とのかかわりにおける心得
22 監理者の押印 工事請負契約書に監理者の押印は、必要か
23 安物買いは工事監理者泣かせ 施工者の技量で監理費も変わる
24 同音異字で二人三脚 建物は管理と監理でつくる
25 工事監理は手順が大事 工事監理は抽出確認
26 責任者、出て来い 倒産した工務店の責任はどこへ行く
27 証拠は残る 鉄筋のかぶり厚さの確認は工事監理の要
28 科捜研でも無理悦 塗膜を分析しても、塗装材料の証明はできません
29 地雷原を行く 目視確認ができない工事には細心の配慮を
30 霞を食べでは生きていけない 適正価格で品質も職人も守れ
31 契約は絶対だ 建築家が直接職人に指示を出してはいけません
32 秘密警察か? 工事監理は監視にあらず
33 物事には順序がある 施工者の自主検査が監理業務の出発点
34 ツポを押さえる 抽出確認で問われる工事監理者の能力
35 『初乗り料金』は20%まで 抽出による確認の基準を考える
36 ゼロの証明 過失がなかったことを証明できる記録を残す
37 大岡裁き やり直しが発生したら、状況を総合的に判断せよ

制度に対する心得
38 ダメ、絶対にダメ! 違法設計に手を染めたら、もう終わりです
39 正義が勝つとは限らない 裁判は大きなストレス
40 言いたい放題 民事裁判は最大の請求を言ってくる
41 それは保険で補填されません 工事監理は建築家賠償保険の谷間
42 これからは枕を高くして 住宅瑕疵担保履行法は建築家を守ってくれる
43 国民は誤解している 保険で得られる安心より人を信じる安心を
44 無難がいちばん? 独創的な設計の住宅は建てられなくなります
45 一人ニ役にはかなわない 建築確認申請に翻弄される建築家たち
46 裁判長、異議あり! 建築の設計は断じて「請負」にあらず
47 工事監理が請負なら辞めます 結果責任ではなく、過失責任だ
48 個人に負わされる無限の責任 監理を引き受ける建築家がいなくなって、困るのは誰?
49 全知全能の神? 建築士法では工事監理はできない
50 死して過料を残さず 死亡の届けを出さないと罰せられます

付録 ダモクレスの剣の下 建築士法の罰則規定を知っていますか

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