知的な障害は、個人差や障害の種類、病状に応じて対応が異なるため、ソフト面での人的なサポートが中心になりがちであり、建築的バリアフリー環境の整備、施設や家庭で個別に対応してきたケースが多いからと思われる。しかし、知的障害のある人の特徴を観察し、ある環境を整えること、行動が安定したり、日常的な問題が改善されることがわかってきた。
本書は、知的障害のある人たちのためのバリアフリーデザインの提案と、環境の整備の考え方について紹介し、さらに、有効なる福祉機器や、スウェーデンの福祉施設の取り組みも紹介している。

［目次］
1　知的障害のある人を取り巻く環境／2　知的障害のある人のためのバリアフリーデザイン／3　知的障害に有効な福祉用具／4　スウェーデンの福祉施設／5　よりよい福祉施設に向けて