
ディテール 2013年7月号
197号(2013年夏季号)
「攻め」のエレベータ設計
A4変・108頁
定価2,357円(本体2,143円+税)
2013年06月
■特集
「攻め」のエレベータ設計
(編集委員 中本太郎,中野海太郎)
エレベータは設計者にとって,技術の高度さ,安全に関わる機構の複雑さ,加えて確認申請がメーカーサイドでなされることもあり,ブラックボックスの多い難しい工種でもある。
本特集では,そんな様々な制約の中で果敢に新しいデザインに挑戦している事例を紹介しながら,エレベータ設計がどこまで攻められるのか探っていきたい。
[前説]
・駆け足で見るエレベータの歴史 エレベータを近代化させた三つの技術 ―三井宣夫
・エレベータ設計の基本事項 ―早川文雄
[事例15作品]
01 ガラスの筒を残して消えるシリンダーエレベータ
I社サテライトオフィス/中本太郎・坂本隆之・大久保康路/日建設計
02 ステンレスメッシュのシリンダーに浮かぶシースルーの円形エレベータ
国立国会図書館関西館/陶器二三雄建築研究所
03 結界を横断する光と設備の垂直シャフト
物質試行47 金刀比羅宮プロジェクト/鈴木了二建築計画事務所
04 存在感を消した段差解消機
MIHO美学院中等教育学校 チャペル/I.M.Pei Architect+io Architects LLP+小笠原正豊建築設計事務所
05 風景を楽しむ180°回転式エレベータ
イスラム芸術美術館/I.M.Pei Architect
06 1坪弱のコンパクトなエレベータホール
露崎商店/中山薫+盛勝宣/FISH+ARCHITECTS
07 「通り」に面する店舗直通のシースルーエレベータ
ニコラス・G・ハイエック・センター/坂茂建築設計
08 ディテールレスのエレベータホール
フォーラムビルディング/谷口建築設計研究所
09 図書館フロアを一体的に繋ぐシースルーエレベータ
立教大学 ロイドホール[18号館]/日建設計
10 シームレスなインテリア
野村不動産新横浜ビル/野村不動産一級建築士事務所,日建設計
11 中庭と一体になったローコスト・シースルーエレベータ
第一生命新大井事業所/竹中工務店
12 気分を切り替える装置としての柔らかな光のゲート
丸の内永楽ビルディング/三菱地所設計
13 6面すべてガラスで構成されたエレベータ
パレスビル/三菱地所設計
14 ミニマルな表現を追求した行先階予約ボタンのあるエレベータ
堂島プラザビル/竹中工務店
15 空間に溶け込むホールランタンと利用者の行動を妨げない操作ボタン
SIA豊洲プライムスクエア/清水建設一級建築士事務所+フィールドフォー・デザインオフィス
■住宅のディテールセレクション 第9回 開閉機構を隠し持つファサード
・坂の上の家/鈴木貴紀
・PATIO/矢板建築設計研究所
・小鉄[kotetsu]/川口通正建築研究所
■フォーカルポイント
・被災者支援浴場から,ものづくりの精神を伝える教材へ─「ZENKON湯」の展開
ZENKON湯(宮城県南三陸町ほか宮城県,岩手県に16カ所) 齊藤正(齊藤正轂工房)
■連載
・内田祥哉 三題噺
第32話 「しとしと雨」「ストロー」「金銀プラチナ」
・意匠設計者でもスラスラわかる 建築2次部材の構造計算
第2回 手摺の支柱とベランダ壁の鉄骨下地はどう“もつ”か?
―山本満・四井茂一 イラスト:すずきみほ
・キッチンの実寸
第9回 “光”を楽しむ ―阿部勤/アルテック
■今日のディテール
・乾式タイル張りアルミカーテンウォール
中之島フェスティバルタワー/日建設計
・免震層を縦断するシースルーエレベータの外装ガラスサッシュ
中之島フェスティバルタワー/日建設計
・変化するトリプルスキンファサード
塩野義製薬医薬研究センター SPRC4/竹中工務店
・1枚の布を纏ったようなカーテンウォール
横浜三井ビルディング/日建設計
・内外を連続させる壮大な庇とサッシュ
高志の国文学館/伊藤恭行/CAn
・文学を鋳込んだアルキャスト壁
高志の国文学館/伊藤恭行/CAn
・プレキャスト柱を合成したコンクリート壁のゲストハウス
PC garden/隈研吾建築都市設計事務所
・横縞模様のGRCカーテンウォール
東京大学生産技術研究所 アニヴァーサリーホール/今井公太郎+遠藤克彦建築研究所,東京大学キャンパス計画室・同施設部
・半透明のボックスを浮遊させる繊細な鋼板製の樹木
九州工業大学製図室/古森弘一建築設計事務所
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