彰国社

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人間尺度論【電子書籍版】

戸沼 幸市 著

B6・274頁

定価2,640円(本体2,400円+税)

ISBN:978-4-395-00131-6

2020年03月

人間の身体を尺度とする「人間尺度」は、ル・コルビュジエの「モデュロール」にみるように、空間・環境の設計において基本となるものである。本書は、20世紀末における社会を、尺度論の立場から批判し、人間人体の基本的尺度性を、身体尺・歩行尺・感覚尺および時間尺として明確化。それらが環境をつくるうえでの物差しであることを確認するものである。

[目次]
Ⅰ 人間と人間尺度
第一章 さまざまなイン・ヒューマンスケール
1 巨大/2 過密/3 短絡するネットワーク
第二章 人間尺度とは何か
1 人間の変調/2 人間尺度とは/3 人間尺度の限界―超人間尺度と非人間尺度/4 人間尺度の諸側面

Ⅱ 人体のもつ尺度能力
第一章 身体尺
1 二本足で地上に立ち上がった人間/2 人間の形と大きさおよび構造/3 人体の尺度性と物差/4 手の大きさと形が単位尺度/5 足と腕/6 身長―背丈サイズ/7 立っているときと寝ているとき/8 いろいろな身長―子供と大人、男と女および個人差/9 メートル法の出現と人間尺度
第二章 歩行尺
1 長さの単位としての足の大きさ/2 歩くこと、歩幅が距離をとらえる物差/3 歩行時間距離/4 歩速、そして走る/5 登ると降る/6 歩行系距離の切れ目/7 東海道五十三次/8 現在の歩行距離/9 道幅/10 機械時代の歩行の見直し
第三章 感覚尺(目・耳・鼻・皮膚)
1 感覚および感覚の尺度的性質/2 視覚スケール(目)/3 聴覚スケール(耳)/4 嗅覚スケール(鼻)/5 皮膚感覚スケール(皮膚)
第四章 時間尺
1 人体は時をはかる物差/2 昔の時、現代の時および田舎の時間と都市の時間/3 人体のリズム/4 年齢によって異なる心理的時間尺の目盛/5 状況によって異なる遅速の目盛およびその強弱/6 時間尺、歩行尺および感覚尺/7 調和を求める人体尺度、人間尺度

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