
利用者本位の建築デザイン
事例でわかる 住宅・地域施設・病院・学校
日本建築学会 編
A4・144頁
定価3,080円(本体2,800円+税)
ISBN:978-4-395-32085-1
2017年01月
高齢者・障害者などの当事者だけでなく、建築主や運営主体など施設にかかわる人々も含んだ利用者の視点に立った施設のあり方を、事例をとおして紹介。解説では、どういったユーザーニーズが求められているのか、加えて建築的な解決方法について説明。事例では、どのユーザーのどの点を考慮して計画した結果、どの使われ方が実現したかなどを示す。
[目次]
1章 住まい手のちからを引き出す住宅
解説 住まい手自身も気づくことが難しいニーズを具現化するため
事例1 「できること」をあきらめない、自立生活継続のための住宅改修 S邸
事例2 暮らしを丁寧に深堀りし、住まい手のちからを引き出す新築家づくり K邸
事例3 自閉症児・者にとっての環境整備 基本的な考え方
場所と行為の徹底した対応によって、過ごしやすさを生み出す住宅改修 N邸
事例4 階段室型公営住宅でのバリアフリー改修の試み 兵庫県営住宅
2章 ケアを必要とする人たちの共同の住まい
解説 1人で暮らせない人たちが地域で暮らすために
事例1 最重度の障害があっても暮らせる住まい。在宅でも施設でもないライフスタイル
重度身体障害者グループホーム やじろべえ
事例2 富山発。住み慣れた地域で高齢者も障害者も一緒に暮らす
共生型グループホーム 翼
事例3 自律による自立生活の実現へ、地域に根ざした共同の住まいの創造
障害者グループホーム はやぶさ
事例4 個別支援の徹底と障害特性の理解が実現、利用者の特性に呼応した環境づくり
強度行動障害グループホーム レジデンスなさはら 1番館・2番館・3 番館
3章 在宅生活を支援する地域施設
解説 「暮らし」は「住まい」と「地域」でつくられる
事例1 ワンストップよろず相談、空き店舗活用で地域の暮らしを支える 暮らしの保健室
事例2 利用者の生活から読み取る環境づくり、どんな人でもふらっと立ち寄れる地域の場づくり 富山型デイサービス ふらっと
事例3 障害当事者が実現!住居とまちのたまり場
ユニバーサルマンションとユニバーサルスペース夢喰夢叶
4章 日常生活の延長にある医療施設
解説 病気になっても「日常」を続けるために
事例1 看護師中心の組織で患者ニーズを反映した病棟づくり 三井記念病院
事例2 利用者の声を細かく反映、「分かりやすさ」を極限まで追求した大規模眼科クリニック
お茶の水・井上眼科クリニック
事例3 がんになっても、笑顔で育つ!家族と暮らしながら療養できる環境づくり
小児がん専門治療施設 チャイルド・ケモ・ハウス
5章 多様性をはぐくむ教育施設
解説 障害のある児童・生徒・学生の学びを支える環境づくり
事例1 障害学生の要望を実現するための、大学の環境整備における組織と工夫 大阪大学
事例2 身体障害・発達障害・医療的ケアなど、児童の個別ニーズに応える工夫
さいたま市立さくら草特別支援学校
事例3 障害学生の困りことを把握し、連携サポートで学生が安心して過ごせる場を実現
日本福祉大学コミュニティセンター(障害学生支援センター・学生相談室・保健室)
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